外反母趾に悩まされている方は非常に多いです。
外反母趾は放っておくと指の痛みだけではなく身体の姿勢や歪みにもかかわってくる重要な問題です。
ここでは外反母趾になる理由やその誤解、セルフケアのやり方をご紹介していきます。
1外反母趾とはどんなもの?
2外反母趾でよくある勘違い
3なぜ外反母趾になるのか?
4日本人に外反母趾が多い理由は?
5自宅でできる外反母趾のセルフケアとは?
6最後に
1:外反母趾とはどんなもの?
外反母趾とは親指が付け根から小指側にくの字に変形してしまう症状のこと言います。
外反母趾は骨が時間をかけて変形していき、変形が進むと靴を履き歩くだけで痛みを伴います。
足の裏にまめができる人は外反母趾になりやすいので注意してください。
2:外反母趾でよくある勘違いとは?
外反母趾の人はたいてい「親指の先が外側に曲がってしまっている」と思っています。
ですからハイヒールなどの先の細い履物を履いたせいでなってしまったと思われている方が非常に多いです。
もちろんハイヒールも外反母趾の原因になります。
しかしハイヒールを一切履いたことがなく、ずっと農作業で先の大きな長靴を履いてきていた80代の女性でも外反母趾はあります。
どうして先の大きな長靴を履いていても外反母趾になってしまうのか?詳しく説明していきます。
3:なぜ外反母趾になるのか?
それは指の付け根に荷重がかかってしまっているからです。
指の付け根に荷重がかかるとなぜ外反母趾になるのかを説明します。
足裏にはアーチというものがあります。これは足にかかる体重の負荷を分散する構造になっています。
良く知られているアーチが土踏まずです。
小学校のころに足の型をとって土踏まずがあるとかないとかの話をしませんでしたか?あれがアーチです。
そしてアーチは3つあります。
それは「内側縦アーチ」・「外側縦アーチ」・「横アーチ」と呼ばれるものです。
土踏まずは医療用語では「内側縦アーチ」と呼びます。
これは踵から親指の付け根までのラインのアーチのことです。
そして「外側縦アーチ」。これは踵から小指の付け根までのアーチです。
そして「横アーチ」これは指の親指の付け根から小指の付け根までのラインのアーチのことです。
どのアーチも大事なのですが外反母趾はこの横アーチが一番大事で、歩行で指を使えていないと指の付け根にばかり負担がかかり横アーチにある靭帯(横中足骨靭帯)が伸びてしまうことで横アーチが低下して親指と小指の幅が広がってしまうことで外反母趾になります。
外反母趾で指先が内に入っていることに目が行き勘違いされやすいですが指先が内側に入るというより、
指先の位置はあまり変わらず、逆に親指と小指の付け根が広がってくるために親指が外に向いて見えるようになります。
外反母趾はとくに日本人に多いとされています。
ではなぜ日本人に外反母趾が多くなってしまうのでしょうか?
4:日本人に外反母趾が多い理由は?
理想的な歩行とは
「踵の外側から入り小指側の中腹まで来ると今度は親指の付け根を通り、
親指の先に抜けていく」です。これは足指を使うことの大切さを意味します。
昔の日本人は草履に下駄、足袋など履物には鼻緒のあるものばかりでした。
なぜ鼻緒なのか?それは足指を使うことがいかに大事だったのか先人たちは知っていたのです。
すごいですね。鼻緒のある履物は指をしっかり使う事が出来ます。
そして日本人は家の中では靴を履かないので、靴を脱いだり履いたりが非常に多いです。
そのために鼻緒付きの履物を考案されたのでしょう。
しかし西洋の文化が入ってきて、靴が主流になりました。
ぴったり履けばいいのですが脱ぎ履きが多い日本人は靴を緩く履く人が多いです。
すると指を使えません。これはスリッパと同じで、スリッパを履くとつま先を上げて歩かないと、
指を使って歩けば途端に脱げてしまうのと同じです。
緩い靴もスリッパも長靴も指先を上にあげながら歩いてしまうので、
荷重が親指の先ではなく指の付け根で終わってしまい、
指の付け根に荷重がかかり、横アーチが潰れてしまうことで外反母趾になってしまうのです。
5:自宅でできる外反母趾のセルフケア
外反母趾を改善するには
1:使えていない指を使うこと
2:前重心の姿勢を後ろ重心にすること
1:使えていない指を使う
裸足で地面に立ち指だけの力で歩いて下さい。
これだけで指の力は格段にアップします。
勢いをつけてやったり、前に荷重をかけながらやるのはダメです。
まっすぐに立ち勢いをつけず行いましょう。
最初は1メートルから始めて、2メートルくらい進めるよう頑張りましょう。
全然進めない人は椅子に腰かけて足元にタオルをひきます。
これをたぐり寄せることから始めてください。
2前重心の姿勢を後ろ重心にすること
外反母趾の人はほとんど前重心です。
前に行った重心を後ろに戻すには
3種類のストレッチor筋トレが有効です。
アキレス腱のストレッチ
壁にてをつき片方の足を後方に下げます。
踵をしっかりつけたまま止めます。
30秒キープを1セットとし、片足を1日3セットを目安に頑張りましょう。
お尻のトレーニング
仰向けで寝て膝を立てます。そのままお尻を浮かせて身体をまっすぐに維持します。
30秒キープを1セットとし、1日3~5セットを目安に頑張りましょう。
腹筋のトレーニング
仰向けで寝て膝を立て、腕を伸ばし両手のひらを閉じます。
吸った息を吐きながら肘を伸ばしたまま手のひらを膝の間に入れるように体を起こしていきます。
15回を1セットとし、1日3~5セットを目安に頑張りましょう。
最後に
いかがでしたか?
外反母趾はハイヒールを履いている女性にだけ起こるものではなく、指を使えていなければ誰にでもおこるものだとお判りいただけたと思います。
セルフケアは自宅でできる簡単なものを用意しました。
外反母趾になりたての人には効果的ですので頑張ってください。
ストレッチやトレーニングで痛みや違和感がでたらすぐに中止してください。
北九州市八幡西区のたかお整骨院・整体院では外反母趾の方でも身体の構造から改善するサポートもさせて頂いてます。